日本語造語で、NEET( ニート )という言葉がある。 これは15歳から34歳までの若者の中で、学生でもなく( NOT EDUCATION )、一定の企業等に勤めているわけでもない( NOT ENPLOYMENT )、かといって就業のための職業訓練も受けない( NOT TRAYNEE )、いわゆる 「 無業者 」 を指している。

 一方、いわゆる 『 フリーター 』 と呼ばれている者は、学校を卒業し、正社員としての雇用ではないが、臨時雇用やパート労働契約等による就業者を総称している。 厚生労働省がこのほどまとめた04年版労働経済白書によれば、これらの 「 無業者 」 は03年で推計52万人、いわゆる 『 フリーター 』 は過去最高の217万人にものぼることがわかった。

 これら若年層の 「 無業者 」 ( ニート )に関しては今回始めて発表されたが、統計では02年より約4万人も増えている、という。 「 ニート 」 の52万人の内、男性は6割強で、女性を上回っている。 年齢では、25歳から34歳が約6割を占めた。 これらの背景には、企業の雇用抑制や即戦力志向の高まりによる就職難と、若者の就労意欲の欠如などが指摘されている。

 同白書は、 「 経済社会の維持、発展という観点からも誠に憂慮すべき問題 」 と指摘、 「 労働への接点を拡大して充実感を実感できるように仕向けていくことが緊急の課題 」 だとしているのだが ……。

 ヨーロッパ系のE記者は言う
「 これらの 「 NEET 」 と呼ばれる人たちは、一体どうして( どういう手段と方法で生活費を稼いで )生活しているのでしょう。 とても不思議です。 20歳代から30歳代といえば、一番希望に燃える時期の筈です。 そして、社会にとっても、もっとも充実した構成員としての役割りを演じてもらいたい年代です。

 しかし、彼らは人間関係がわずらわしく、従って会社や組織の中で働く意欲も無いのだといいます。 毎日、近くのコンビニエンスストアで弁当を買って一人で食べる。 ゲームセンターや本屋で時間をつぶす。

 これでは、ただ単に 「 ニート族 」 だ、と言葉だけで特定化しているだけでは、何の解決策にもなりません。 失業者はヨーロッパにも例外なく大勢います。 それぞれの国の事情にもよりますが、ドイツ等は日本よりも高い失業率を示しています。

 しかし、殆どの若者は何とかして自分の特技を活かした仕事につきたいと、日夜努力をしているのです。 学校での教科の選択や職業訓練なども、はっきりとした目的に合わせて、計画的に将来設計を立てています。

 ところが、私が感じるところでは、日本では小さな時から 「個人主義」 が異常に尊ばれているように思います。 友達との自由奔放な交流が比較的に少ないのは、他人を蹴落としてでも、より多くの富と名誉を手に入れる切符を得るために、友人のことなど、かまってはいられないからなのです。

 結果として、自分さえ良ければあとは他人のことなどどうでもよいという考え方が自然に定着してくるのです。
結果的に、孤独な環境の中で育てられた彼らは、そうした意識から脱却できないまま、明確にエリート派と落ちこぼれ組みとに別れていくのだと思います。

 主な情報はテレビや劇画から与えられ、経験するさまざまな現象は、現実とバーチャル( 仮想 )との区別もつかない世界へと導かれて成長してきたのです。 人と人とのコミュニケーションも、感情や情緒が付加される対話ではなく、無機的なメールに依存しています。

 18歳を過ぎれば社会的にも責任を持ち、自立した立派な大人の筈ですが、日本では、 30代の 「 無業者 」 でも、親が丸抱えで面倒を見てくれるそうですね。 精神的にも経済的にも、日本はまだまだゆとりがありますね」