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 世界保健機構( WHO )と国連エイズ計画( UNAIDS )が、エイズに関してこのほど推計調査報告書を発表した。 それによると、世界でHIV( エイズウイルス )に感染している人は、2002年末には42,000,000人に及ぶという。

 このうち、今年新たに感染したのは、ざっと5,000,000人。 3年前の1999年の感染者数の累計は33,000,000人であった。 それに比べて9,000,000人も増えたことになる。 今年1年間にエイズで死亡した人は3,100,000人。 3年前の死亡者数の2,600,000人に比べて、500,000人も増えている。

 依然として猛威をふるっていることになる。 ちょうど、札幌や仙台のような100万人の都市の人口が、地球上から毎年3つずつ消えていく勘定になる。 これを地域別に見ると、感染者数がもっとも多いのが、アフリカのサハラ砂漠から南の地域で29,000,000人、アジア太平洋地域では7,200,000人となっている。

 この報告書が特に注意を呼びかけ、強調しているのは、中国、インド、インドネシアなど人口の急増している国々に対する性教育の重要性である。 中国が10億以上、インドが7億、さらにインドネシアは2億近い人口を抱えている。 中国政府の公式発表では、国内で2002年には、約1,000,000人の感染者がいるといっている。

 これを受けて、国連の推計では、このまま推移すれば2010年には、実に100,000,000人にまで感染者が増える恐れがある、と指摘している。 早急に何らかの対策を講じなければ、今後毎年世界で数千万人のHIV感染による死亡者を続出することになる。 この報告書では、日本については触れていない。

 北ヨーロッパ系の I 記者は言う
「 全世界的にみて十代の若者たちにHIV感染者が増大しているんです。 この国連統計によりますと、アジア太平洋地域だけでも、HIV感染者数が7,000,000人を超えていますが、このうち15歳から24歳までの感染者数が2,100,000人ですよ。 実に30パーセントを占めています。

 この中には日本も含まれています。 が、今回の国連の報告書では、日本だけを特に取り上げてはいません。 しかし他の先進諸国と比べても、急激に増えているという数字が、日本の厚生労働省の調査報告にあります。

 今年の7~9月だけの2ヶ月間だけで、日本全国では184人が新たに感染者として統計に加えられています。 たった200人足らずじゃないか、と思われるかも知れませんが、1年間では優に1000人を超える新しい感染者が増え続けていることになります。 しかもこれは表面に現れた数字ですから、実際はその10倍はいるもの、と推測されています。

 HIV問題が起きてから比較的対応の早かったヨーロッパ各国では、徹底した教育と感染予防に力を入れてきました。 その恐ろしさをよく知るとともに、どうすれば他の人に伝播しないか、蔓延を食い止めることができるか、ということに力を注いでいます。

 毎年2割もこのHIV感染者が増加しているという南米のチリでは、遂にコンドームを学校で無料配布したり、バーや街角にその自動販売機を設置しているといいます。 値段は3個で1000ペソ( 約170円 )程度だそうです。 市場の物価水準から見て、決して高いとは言えません。

 日本の厚生労働省の調べでは、日本の若者の間では、HIV感染以外の各種の 『 性感染症 』 も異常な勢いで蔓延していることがわかっています。 いずれにせよ、こうした問題の解決には、正しい予防教育を適正に徹底して行なうことしかありません。

 アメリカでもヨーロッパの国々でも、早ければ小学校で性に関する教育をハッキリと行ないます。 その尊厳と、病気の脅威と、自己責任について。

 ここで清教徒のようなことを言う積もりはありませんが、こうしたことを教わりながら、なおかつ自制することが出来ず、衝動の赴くままに乱れた性行動に走るのも自由でしょう。 他人に迷惑がかからない限りにおいて。 その結果は誰の責任でもありません。 すべて自己責任だと言うことを十分理解すべきです  」