JR東日本が首都圏を走る電車の自動ドアを改良するという。 改造内容は、母親が押しているベビーカーの車輪の軸が、ドアに挟まれたまま引き摺られる事故を防ぐために、ドア部分の感知度を高めると言うもので、ベビーカーだけを対象に絞った大規模な車両の改造工事は初めてのことだ。

 対象車両は山の手線や京浜東北線など総計8,354両の電車で、その総額は約1億2千万円に上る。 作業は明春まで向こう約半年間に及ぶ。 JRの電車の自動ドアは、スライド式で左右に開閉するが、閉じた際に人が挟まれても怪我をしないようにドアの縁にはゴムのパッキングが取り付けてある。

 そして人の足など異物を挟んだ場合は、現在、直径約3.5センチ以上の固形物ならば、それを検知して最後尾の車掌に知らせる仕組みになっている。 だからコートの裾や薄い書類鞄程度のものが挟まれた場合は、電車は異常ナシとしてそのまま発車してしまう。

 問題のベビーカーの車輪の支柱は直径2~2.5センチ程度のものがあり、これが挟まれた場合、ドアのパッキングの厚さ( 中空部分 )だけで約3センチあるため、異常を感知出来ずに発車する危険があると言うものだ。 この検知度を直径約2センチ程度まで精度を上げるのが今回の改造になる。

 中部ヨーロッパ系のP記者は言う
「 JRが顧客に対する満足度を上げようと懸命に努力しているのは、よく解かりますが、何を優先順位としているのか、また、コストパフォーマンス( 費用対効果 )を十分に考えた結果なのか、ちょっと私には解かりません。 こうした改良は確かに、やらないよりはやったほうがいいことは言うまでもありません。

 しかし、最近の、 『 開かずの踏切問題 』 や、新幹線のダイヤ変更による “のぞみ” の増発と “ひかり” の削減が、実質的な値上げではないか、という批判など、もっと普遍的な問題が山積みされている事を忘れてはなりません。 日本の朝夕の通勤電車の混みようは、まさにギネスブックものです。 私は恐ろしくて近寄れません。 全く知らない他人と体をピッタリとくっつけ合って何十分も一緒に過ごすことは到底出来ません。 乗ることができません。

 まさか、このような時間帯にベビーカーを押したまま、乗り込もうという人のための対策ではないでしょう。 多分、昼間の閑散時に利用する母親の要望に応えるためのものだと思いますが、保護者が連れている幼児は規定によって無料です。 抱いていてもベビーカーに乗せていても、おとな一人分の料金だけでいいのです。

 比較的空いている時間帯ならばともかく、多少混んでいても彼女ら母親たちの多くは決してベビーカーを車内で小さく折り畳もうとはしません。 当然の権利の如く子供をベビーカーに乗せたまま、車内の一角を占めています。 それがドア付近を占拠されると、乗り降り時に邪魔になる場合があります。 こうしたベビーカーの乗客は、全体の乗客の何%をしめるのですか。

 そして、ドアに挟まれる虞れのあるような混み合う時間帯に、危険を侵してまでベビーカーを押して乗って来るのは果たしてどれくらいですか。 あわてて駆け込み乗車をしたために、ベビーカーがドアに挟まれるのは、すべて母親の自己責任です。 JRの責任ではない筈です。 そうしたマナーの悪い母親のツケを一般の乗客が黙って負担しなければならない理由はありません。

 日本は少子化傾向にあると言います。 その一方、増えている老人や、余り文句もいわないビジネスマンはともかく、自己主張の強い母親たちは大事に扱おうとでもいうのでしょうか。 少し甘やかし過ぎるのではないでしょうか。

 私は決して改良工事に反対する訳ではありません。 排気ガスを少しでも減らそうと、ヨーロッパには大人一人分程度の料金を払って自転車を持ち込める専用の車両があります。 大人1.5人分のスペースを取るベビーカーの持ち込みも、受益者負担の原則で特別乗車料金を徴収することを提案したいものです 」