人間は、ある特定の対象を前にしたとき 「理由はないけど嫌い」 といった感情を抱くことがありますよね。 これがいわゆる 「生理的にムリ」 という感情。 女性同士の会話ではときたま登場する言葉ですが、じつは男性はイマイチこの感情にピンとこないのだそう。 周囲の男性に意見を求めてみると ……。「タイプじゃないなーって子はいても、 『生理的にムリ』 っていう表現をしたことはない。 どのくらいムリなのか、いまいちそのレベルが把握できない」 ( 25歳・SE )…… と、やはり 「生理的にムリ」 の感覚が掴めている人はなかなかいないみたい。 とはいえ、女性も具体的にどこがどうムリなのか言葉で説明するのは難しいですよね!? 一体、女性の言う 「生理的にムリ」 って何のこと? 「五感プロデュース研究所」 主席研究員の荒木行彦さんに分析していただきました。 「『生理的にムリ』 とは、 『その人の子どもが産めるか? 』 という基準のもと、女性が男性を見るときにのみ発生する感情と言っていいでしょう。 言葉の通り生理ですから、つまりは 『自分の子宮に合わない、自分の子孫を残すのにはこの人では不安』 と感じる感覚のことです。 男性には子宮がなく子どもが産めませんから、 『生理的にムリ』 の感覚にピンと来ないのも当然。 生理的に合わないと感じることは、人( =ホモサピエンス )の動物的感覚がそう判断させているということなのです」 ( 荒木さん )なるほど。 そういえば友人も、 「生理的にムリ」 と感じてしまった男性のことを 「この人とキスしたり、それ以上のことをするなんて想像できない」 と言っていました ……。 これってつまり 「セックスするのはムリ」 = 「その人の子どもは産めない」 と感じたということですよね。 ところで、こうした感情を抱くまでには何らかのきっかけがあるはず。 具体的には女性は男性のどんなところを見て 「この人との子孫を残すのは不安」 と感じるものなの? 「特に関係が深いのは、ニオイです。 人の体臭には 『HLA遺伝子』 という情報が含まれており、男女間ではHLA遺伝子の似ていない者同士が性交渉をした方が、免疫能力が高く丈夫な子孫が残せるとされています。 女性は子供を産んで育てるという役目がありますから、より強い子孫を残すために、男性とのHLA遺伝子の相性を嗅覚で嗅ぎ分けるのです。 このとき、汗臭いと思ってしまうのが生理的にムリな相手で、心地良いと感じるのが相性のいい男性ということです。五感がどう反応するかは個性のようなもの。 だからこそ、ある女性から見ればイケメンでも、別の女性からみれば 「生理的にムリ」 となることもありえるってことですよね。 それにしても、男性にとっては女性に 「生理的にムリ」 と言われることほど傷つくものはないはず ……。 一方の女性も、職場の仲間など今後も顔を合わせる人に対し 「生理的にムリ」 と感じてしまったら、その印象を拭うのって結構大変。 この厄介な感情に、どう対処していけばいいのでしょう!? 「『生理的にムリ』 と言われた男性の現実は、厳しいものかもしれません。 ただし、女性に思いやりや優しさのある一面を感じさせられれば、印象が改善されることはあると思います。 女性の中には、五感の力が弱まり、 『生理的にムリ』 の感覚が鈍くなっている人もいます。 男女のコミュニケーションの主な場がネット上になると、言葉で愛を伝えたり、手をつないで温もりを確かめあったりするチャンスがどんどん減っていきます。 こうなると五感を鍛えられず、見た目だけを頼りにして相手を選んだ結果、失敗する人も多いのです。 いわゆる 『恋愛音痴』 な人のことですね。 そして、思い描いた理想の男性とズレていたら、何でもかんでも 『私あの人のこと生理的に嫌い』 という言葉で片付けてしまいます。 これは本来の意味とは異なりますから、女性をエスコートし包容力をアピールすれば、きっと惚れなおしてもらえるはず。 もちろん、身体も清潔にして口臭も気にしないとダメですけれどね。うーん、奥が深い。 「生理的にムリ」 の感覚は、相性のいい相手を見極めるために備わった、ある意味とても重要な本能だったということですね …… ! モヤモヤの正体が分かって、ちょっとスッキリしました。 |
居酒屋で飲んでいると、隣の女子会トークがたまたま耳に入ってきた。「○○くん、悪い人じゃないと思うけど、生理的にムリなんだよね~」。でた~、伝家の宝刀、 “生理的にムリ”。 そう、結局のところ世界は 「ただしイケメンに限る」 理論で動いているんだよな …。 実際、20~39歳の夫・彼氏がいる女性200人にアンケートを採ったところ、男性に対して好感を抱くのは、 「声・話し方」 が80%でトップ、ついで 「顔」 の72%だった。 |
![]() しかし、一方でちょっと気になる結果も。 女性に 「男性に対して生理的な嫌悪感を抱く理由」 を尋ねたところ、なんと、 「声・話し方」 は57%に、 「顔」 は46%に激減。 トップはダントツで 「ニオイ」、なんと、82%の女性が、 「生理的な嫌悪感はニオイに由来する」 と答えたのだ。 ちなみに、男性にも同じ質問をしたところ、やはりトップは 「ニオイ」 で71.5%。 女性より少ない割合とはいえ、やはり高い数字だ。 横浜市立大学客員准教授で脳科学者の中野信子先生によると、 “生理的にムリ” とニオイが関係する秘密は、脳の作りにあるという。 「ニオイは、ニオイを発する物質の分子が、鼻の奥にある嗅覚受容体に入り込むことで検知されます。 検知されると電気信号に変換されて、脳のなかでも古い部位にあたる “大脳辺縁系” に直接送られます。 この “大脳辺縁系” は、好き嫌いを判断する場所でもあり、動物的な欲求や情緒と深く関係する場所でもあります。 だから、嫌なニオイに関しては、生理的にムリという感情を抱くのでしょう」なるほど。 しかし、アンケート結果を見ると、男性よりも女性の方がニオイに敏感なような ……。 これってなにか理由があるのだろうか。 「健康な妊娠のためといわれています。 人間には、 “HLA抗原” と呼ばれる免疫に関する遺伝子があります。 “HLA抗原” は白血球の型を決定するもので、より強い免疫システムを持った子孫を残すためには、できるだけ異なった遺伝子型を選ぶ必要があります。 この “HLA抗原” の遺伝子は第六染色体上にあり、ここには嗅覚を決定する遺伝子も存在するので、女性はニオイで “HLA抗原” の型を嗅ぎわけているのではないかといわれています」さすがに、遺伝子レベルでニオイを操作するのは不可能。 では、いったい、どんなニオイなら、女性に好まれるんでしょうか? ![]() 「ニオイの好き嫌いは体験や記憶によるところも大きいので、一概には言えません。 ただ、清潔にしておくことはとても重要です。 女性は体臭から、その男性が清潔かどうか、すなわち免疫力そのものが高いかどうかを判断して、自身にとってできるだけ安全な妊娠・子育てができるように本能的に相手を見分けています。 不潔だと妊娠中も子育て中も感染症などのリスクが高まりますからね」ちなみに、すでにニオイが言葉と結びついて記憶されているもの、例えば 「タバコ臭い」 とか 「汗臭い」 といった言語化されたニオイは、より記憶に残りやすいのだとか。 気をつけなっきゃ。 「脳の構造からいっても、相手の好みについて、女性は男性ほど視覚に頼って判断をしていません。 むしろ、ニオイに気をつけるのが大事なポイントだと思います」 と中野先生。 爽やかな印象を与えるのは、 「ルックス」 よりも 「ニオイケア」 が肝心。 |
![]() 男というのはじつに単純なもので、女性から目を合わせてにっこりと微笑んでもらっただけで、なんだか “脈あり” のように感じてしまうもの。 時には、 「もしかしたら自分に気があるのかも …」 という期待が、そのまま恋心に取って代わることすら珍しくない。 毎朝にこやかに挨拶をしてくれる同僚女性などに、ほのかな想いを寄せる人も決して少なくないのでは? 「たしかに、女性がにこにこしてくれるだけで、私たち男性はつい勘違いしてしまいますよね。 でも、それはやっぱり誤解だと思った方がいいでしょう。 女性というのは、異性としての関心を持っていない相手にでも、先天的によく笑う生き物なんですよ」 そう語るのは、心理学者の内藤誼人先生だ。 なんだか男の夢を一刀両断するようなひとことだが、一体どういうことだろう? 「女性は生まれながらにして相手を問わず微笑むことができる、そんな興味深い調査結果を、米カリフォルニア大学の心理学者マリネラ・ファリス氏が発表しているんです。 ファリス氏は生後2ヵ月の男女を複数集め、母親が話しかけた時と、まったく知らない人物が話しかけた時の反応を観察して、比較しました。 その結果、男の子よりも女の子の赤ちゃんの方が、相手を問わずよく笑う傾向が顕著に認められたそうなんです」 もちろん、生後2ヵ月の赤ちゃんの笑顔は、何らかの気遣いや感情にもとづいて作られているものではないだろう。 それでも、 「女性は生まれつき、男性よりも笑顔を浮かべやすいようですね」 と内藤先生。 昔から 「女は愛嬌」 というけれど、笑顔は女性が生まれながらにして持つ “武器” なのだ。 うーん。 同僚の女性が毎朝挨拶をしながらにっこり微笑みかけてくれるのは、てっきり個人的な好意によるものと信じていたけど … 残念!? |
「スメル・ハラスメント」 という言葉をご存知だろうか? 直訳どおり 「ニオイによる嫌がらせ」 なのだが、セクハラ・パワハラと根本的に異なるのが当人には迷惑をかけている自覚がない、ということ。 我が身を振り返りつつ、汗ばむ季節の到来に対処していこう。 本来は 「いい香り」 のはずが、スメハラとなってしまうこともある、この不思議。 東北大学大学院文学研究科准教授でニオイの心理学を専門とする坂井信之氏は、 「心理学でバランス理論と言いますが、自分が好きな人ならあばたもえくぼで、その人のニオイも好き、逆に嫌いな人ならニオイも嫌いになるのは自然」 だと解説する。 「しかも、私たちは知らない人への警戒心を抱くので、嫌いになる可能性のほうが高い。 例えば、電車内の人は、ほぼ皆、知らない人です。 その人がこんなニオイをさせたとなれば警戒し、結果、嫌いという判断を下す。 そのニオイが強くなるほど、嫌悪感も強くなる」一方で、 「アロマやフレグランスには 『この香りで癒される自分は素敵』 という、他者目線での自己像があり、他者からの承認欲求がある」 そうで、その自意識も “鼻につく” 原因、と思えなくもない。 とはいえ、ニオイと印象について、こんな興味深い実験もある。 「例えば、優しいイメージとされる甘い花のニオイの柔軟剤をタオルに使ったところ、触り心地がより柔らかく感じられるという結果が出ました。 また、マジメなキャリアウーマンが華やかなニオイをつけたところ、より仕事がデキる人に見えるなど、人物とニオイの相互作用によるイメージアップの効果も得られています」ニオイに過敏になりがちな日本人に、このような理想的なニオイの使い方はできるのだろうか? 「日本はニオイを排除して “無臭文化” を推し進めてきた。 その結果、ニオイに過剰に反応する人が出てきているのが現状だと言えます。 極端に言えば、100人いれば100通りのニオイがある。 芳香剤ブームも、今はあるべき自分のニオイ、好きなニオイを探している過渡期の現象なのかもしれません」このようにニオイは心理学上での活用も期待されるが、さらに医療の分野でも 「ニオイと記憶の関連性」 が話題になっているとか。 「嗅覚の記憶は、幼い頃から最近の記憶までまんべんなく残っているという特徴があり、さらに感情へのインパクトがほかの感覚よりはるかに強い。 一方、ニオイを処理する脳の部位がアルツハイマー型健忘症の障害を受ける部位とほぼ同じことから、健忘症の予防にニオイを使ったり、香りや化粧による症状緩和という効果も注目されています」 |
女性の日常は、ホルモン変化の連続です。 生理が来て、終わってしばらくすると、排卵期。 そしてまた生理。 この一連のサイクルの中で、じつは男性に選ばれやすい時期があるのをご存知ですか? それはずばり、排卵期。 なんと、女性は排卵期には顔立ちまで変わってしまうのです! 男性は “妊娠しやすい時期の女性” に魅力を感じる! 19~33歳の女性48人の顔写真を排卵期とそれ以外の時期に撮り、2枚のうち、どちらが魅力的か男性に選んでもらうという実験を行ったところ、多くの男性が排卵期の女性の写真を選ぶとこということがわかりました。 これは、英国のニューキャッスルとチェコ共和国のプラハでの共同研究の結果として、2004年に公表されました。 だけど、これって本当は不思議なことでもなんでもありません。 恋愛とは、進化論的にみると 「セックスをして妊娠して子孫を残す」 ためにすること。 効率よく生殖するためには、メスが妊娠できる時期がオスにわかる方がよいはずです。 たとえば、サルのメスは、排卵が近い( 妊娠しやすい )時期になると、お尻の皮ふが赤く腫れて、すぐにわかります。 ですから、オスはお尻が赤く腫れたメスに惹かれ、求愛をするのです。 そう考えると、排卵時期がはっきりしないヒトの方が不自然なのですが、では、どうして人間の女性は男性に排卵が分からないように隠すようになったのでしょうか。 実はこれ、 「排卵隠蔽説」 と呼ばれていて、次のような進化上の理由があるからだと考えられています。 他の女に目移りさせないために、排卵期を隠している! もし、オスから見て、メスの排卵期がはっきりとわかるのであれば、オスは排卵期以外のメスには興味を失ってしまい、他の発情しているメスのところに行ってしまいます。 そちらの方が生殖のためには有利ですよね。 だけど、ヒトの子育ては大変。 産みっぱなしというわけにはいきませんから、パートナーの協力が必要です。 そのため、ヒトのメス、つまり私たち女性は、いつが排卵期か、男性からはわからないようにし、男性に 「いつもでセックスできますよ」 と思わせておいて、大切なパートナーが他の女のところに行ってしまわないようにつなぎ止めているのです。 子宮をケアして、排卵期のモテ期を最大限に活用しましょう! そうやって、排卵期がわからないように進化をした私たちですが、排卵のサインはどうしても出てしまうようです。 女性は、排卵期になると顔立ちだけではなく、身体の匂いも変わります。 なにより、無意識のうちにセクシーな服を選んだり、セクシーな立ち居振舞いをするようになります。 排卵期の女性ダンサーは受け取るチップが多くなる、という研究結果があるくらい、女性にとって、排卵期は本当のモテ期なのです。 顔立ちや匂いの変化など、排卵期のモテを作り出しているのは、もちろん女性ホルモン。 ですから子宮、卵巣のケアを怠らず、排卵期のモテ力は最大限に活用してくださいね! |
![]() ポイントは、大きく分けて2つ。 「当ててじっと」 「両脚を合わせたまま排尿しない」 だ。
2017年11月13日放送の 「あさイチ」 では、シリーズ 「性ホルモン」 の第1回 「女性ホルモン」 編と題し、大豆イソフラボンの効果やニオイを防ぐトイレでの拭き方を紹介した。 「更年期になると、下着が臭う」 と悩んでいる女性が少なくない ――。 番組では、そんな声が多いとして、尿漏れが原因でないかと心配する声が多数集まった、と紹介した。 だが、有働由美子アナウンサー( 48 )が取材した三井記念病院の中田真木・産婦人科医長は、これを間違いだと指摘する。 「下着が臭くなると( 尿が )漏れているのではと心配しますが、拭き方で解決することがほとんどです」 有働アナが 「私も48年、女をやっておりますので、後ろから前はダメ、絶対に前から後ろ、と習いましたよ」 との認識を明かすと、中田氏は 「ところが、そうではないんです。 『当ててじっと』 が正しいのです」 と説明し始めた。 中田氏によれば、まず適量のトイレットペーパーを手に取り、 「入り口のあたりに優しく当ててドライになるまで」 吸い取る。 押し当てる時間の目安は、5~10秒。 年齢を重ねるにつれて女性ホルモンの分泌が減ると、尿道周りの粘膜の表面が薄くなってしまうが、尿を拭き残していると、アンモニアが粘膜に入りやすくなるため、炎症が起きて悪臭がするようになるという。 また決して紙を動かしてはならない。 水分を含んだトイレットペーパーで、こすって摩擦を加えると、小さなくずができ、尿道や膣に入り込む可能性がある。 この行為を続けることで、何度もトイレに行きたくなる、あるいはトイレに行きたいのを我慢できないようになる、と医学者は考えているという。 |
洋式トイレの座り方にもコツが |
また、中田氏によると、洋式トイレの座り方もニオイの原因になってしまうことがあるという。 正しい座り方は、 (1)大きく股を開く (2)前傾姿勢を取ること。 両脚を合わせたまま排尿すると、一部が逆噴射して膣の中に入ってしまい不潔になってしまうことがあるからだそうだ。 「もうちょっと夢のある場所だったと思うのですけど、年齢とともにどう手入れすればいいのかという場所になっていきます」 中田氏はそう述べ、有働アナも 「夢のある場所って良い表現ですね。 ずっと夢のある場所にしておきたい」 としみじみ語った。 ツイッターなどインターネット上では、番組の内容に 「目から鱗」 「勉強になる。私、全部逆をやってた...」 「トイレでの拭き方とか知らないことばかりで参考になる。 子にも伝えよう!」 「こういうことは学校でぜひ教えてほしい」 「おしっこの拭き方講座見たら、今すぐにトイレ行きたくなった!」 と驚きの声が続出している。 |